根津美術館

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本日ひょんなことから根津美術館を訪れる機会を得ましたので、ゆっくり見てきました。
この建物、隈研吾さんの近作で、つい最近竣工した物件のはずです。
http://www.nezu-muse.or.jp/
2009年2月竣工となってますね。

外観は瓦葺きの大屋根をモチーフに、一連の隈作品の手法を踏襲したデザインとなっていると感じます。
大屋根の一体空間を立体的に内部構成してそれぞれの人の動線、視線を交錯させ、また収蔵展示室はそれぞれホールからのアクセスとして独立した小部屋を並列に並べたような構成でしょうか。
地下部分に会員関係系の諸室が設けられているようで、かつ、庭園と関係を作り上げる努力をガラスファサードにて行っているように思えます。

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というわけで、ぐるっと一回りゆっくり庭園を含めて見てきましたが、正直がっかりだったなあ。
新しい物も、はっと気づかされる物も、美しい物も、何もなかったです。
うーん、どうしちゃったのかなあ。
元々隈研吾さんの印象って、もっと手作りで作り込んだ精緻なディテールと、空間構成の巧みさ、または空間を関係させる手法の細やかさみたいな物と、シンプルな造形と構成の絶妙なハーモニーとでもいった建物の美しさでアピールする人だと思っていたのですが、ここ最近の商業建築の影響か、かなり粗雑であまりに割り切り方が建物の用途や役割とそぐわない、なにか、思い入れのない建物に感じました。
なんら新しいチャレンジもなかったし、建築デザインへの意志や意図、強い熱意も感じられなかった。作ったらこうなっちゃった的な建物でした。様々な物がディテール及びデザイン処理されておらず、後から後からあれを付け足したこれを付け足した、こうしたらこっちがこうなっちゃったのでしょうがないからこんな感じに無理矢理納めた、そんなパーツの寄せ集めでした。
ディテールも汚いし、計画も練り込みが足らない。建物の空間構成と構造計画の整合もとれていないし、設備と建築空間の融合もできていない。およそ美術館というクオリティには感じられなかったのが、非常に残念です。
結局安い建築の見栄えをよく見せる表層的な造作に終始していて、彼の持っている、または講演会や著作等で言われているようなディテールの作り込みや内外空間の反転や同化といった手法による新規イメージの展開などが全くない建物だったのは意外です(私の読み込み不足かもしれませんが)。どうして美術館にこのような手法を持ち込んだのか、意図は最後まで理解できませんでした。

次回作に期待したいと思います。

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